季節は冬になり、空気の冷え切った夜の空には数え切れないほどの星が見えます。夜10時を過ぎると、北の空には北斗七星が昇ってきます。朝日や夕日が大きく見えるのと同様、山の稜線から昇ったばかりの北斗七星は、自分の知っている北斗七星のイメージに比べてはるかにスケールの大きなものに見えます。
星の出ている時間帯に通勤の自転車をこいでいることも少なくありませんが、この土地に引っ越して来てからは、夜が暗いということはなんと贅沢なことなのだろうと感じています。周りに目立った明かりのない田舎では、コンビニエンスストアの白い蛍光灯の光がひときわまぶしく感じますが、豊かな生活を追求した結果、この夜の星空の持つ豊かさが失われているとしたら、なんと残念なことだろうと思います。
真の豊かさとは何なのだろうかと、考えさせられることの多い日々です。